出発準備をするNPO災害救援レスキューアシストの中島さんら(災害救援レスキューアシスト 提供)
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 1月1日に発生した、石川県能登地方を震源とする地震。石川県では5日午後2時の段階で94人の死亡が確認され、安否不明は222人にのぼる。県内では多数の建物が倒壊、約370カ所の避難所が開設され、3万3000人余りが避難している。

【写真】一刻も早く届きますように。石川県珠洲市で5日、約50カ所の避難所に向け、物資を積み込む自衛隊員

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 能登半島地震では、損壊家屋も多く出ている。自宅を離れ、不安な思いで避難している人もいるだろう。

 被災地では6日以降天候が悪化する見通しで、雨や雪の予報も出ている。かろうじて倒壊を免れても、屋根瓦が破損したり、ズレ落ちたりした家屋では雨漏りの心配もあるだろう。だが、例えば屋根に上りブルーシートを張る作業には多くの危険が伴う。

 NPO「災害救援レスキューアシスト」の中島武志さんは、本地震以降、地震や台風の被災地域で被災家屋の屋根にブルーシートを張る支援活動を行ってきた。2019年に台風被害を受けた千葉県では自衛隊員にも講習し、各地で技術系ボランティアの養成にも取り組むいわば第一人者だ。ただ、今回の災害ではまずは避難者の生活支援など、「生きる」ことに直結する支援に注力している。

余震続く中、屋根に上るのは危険

 その中島さんは、被災者自身によるブルーシート張りは極力避けるべきだという。

「家財や家を守りたい気持ちはよくわかります。ただ、余震が多く続く今、屋根に上るのは危険です。昨年の奥能登地震後にも、ブルーシートを張るためにハシゴを使っていた住民さんが余震で転落する事故がありました。屋根にブルーシートを張るのではなく、屋内で雨漏り対策をするようにしてください。屋内にブルーシートを張る方法はNHKが動画で公開していますし、難しければ守りたい家財をブルーシートで被うだけでも意味があります」

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