地震による断水などの影響で、排泄物を流すことのできなくなったトイレ。長引けば衛生状態も懸念される(災害NGO結 提供)

「七尾から先に行くにつれ、被災状況が大きくなっているように感じます。倒壊している家屋も多い。明日からさらに北上して被災状況を確認しますが、湾地形で道が寸断されている箇所もあり、今後の支援活動はかなり困難がありそうです。それから、七尾から先では断水が続いています。街中のトイレはほとんどが排泄物の山になっていました」

 中島さん、前原さんを含め、すでに現地入りしている支援団体はいくつかある。ただし、彼らの多くは専門的な技術を持ったプロ集団だ。

店には食料品や日用品を求める人々の行列ができていた。1月2日、七尾市で(災害NGO結 提供)

安易な現地入りは控えて

 SNS上などには「支援物資を持って駆け付けたい」と言った声も見られるが、中島さんは言う。

「支援したいという気持ちは大変ありがたいですが、まだ余震が続き、道路状況も不安定です。少なくとも1週間くらいして多少状況が見えてくるまでは、安易な現地入りは控えてください」

 足りないものはないか、何かできることはないかと心配に思う人も多いだろう。

今は”個人で物資送付”より”募金”

「個人レベルでの物資の送付も基本的にはおすすめできません。物流が混乱していて本当に深刻なエリアには届かないですし、七尾では店舗も営業しています。何か支援したいという場合、今は“募金”が一番です」

 募金には、大きく分けて日本赤十字社などが集め、被災者に分配する義援金と、災害支援団体などが集める支援金がある。

暮らしとモノ班 for promotion
【7/16(火)・17(水)開催 Amazonプライムデー】先行セール商品一部公開中!年に一度の大型セールで何が安くなる?
次のページ
義援金と支援金の違い