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 1月からスタートする「新NISA(少額投資非課税制度)」は、年最大360万円、生涯で最大1800万円まで売却益や配当に税金がかからない。このうち、個別株式への投資は「成長投資枠」を通じて年最大240万円、生涯で最大1200万円までが非課税だ。新NISAで関心の高い「高配当株」でおススメの銘柄を専門家に挙げてもらった。

【表】新NISAでおススメ。プロ厳選の高配当銘柄はこちら

 高配当株は、毎年1回や2回もらえる配当が多い銘柄を指す。1年間で受け取れる額を株価で割った「配当利回り」が目安になる。

 高配当株が新NISAで注目されているのは、一定の額の定期収入が期待できるからだ。配当は新NISAで税金がかからないので、メリットは大きい。

 ただし、新NISAのスタートを控えた2023年は、高配当株に目をつける投資家も少なくなかった。マーケットアナリストの藤本誠之さんは言う。

「すでにそれなりの株価水準まで買われた銘柄もあります。そうした銘柄は足元で配当が手厚くても、今後値下がりするリスクもそれだけ大きくなります」

 また藤本さんは、配当利回りが極端に高いような銘柄も注意が必要だと指摘する。

「成長を伴わなければ、配当などの株主還元を安定的に続けられるか不安な面があるためです。その意味で、将来の成長性、特にリストラなど構造改革でかさ上げすることも可能な利益の面よりも、売り上げの伸びが見込めるかどうかに注目したい」

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池田正史

池田正史

主に身のまわりのお金の問題について取材しています。普段暮らしていてつい見過ごしがちな問題を見つけられるように勉強中です。その地方特有の経済や産業にも関心があります。1975年、茨城県生まれ。慶応大学卒。信託銀行退職後、環境や途上国支援の業界紙、週刊エコノミスト編集部、月刊ニュースがわかる編集室、週刊朝日編集部などを経て現職。

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