20代になったある日を境に、私の中の人生目標のひとつに、「ジャニーズのコンサートを『関係者席』で観られる人間になる。もしくはそれにふさわしい社会的地位を得る」が加わりました。
それができるまでは、どんなに世の中が変容して、ファンクラブや一般に男性客が増えようと、私は頑なに「関係者席」に向けてのみ、自分を高めることに心血を注いだと言ってもよいでしょう。
そして幾年月が流れ、初めて「関係者受付」を通って、「関係者席」で観たジャニーズライブは、2012年に秩父宮ラグビー場で行われたNEWSのツアーでした。当時私は37歳。
山下智久さん・錦戸亮さんといったフロントメンバーが抜け、4人体制(小山慶一郎・増田貴久・手越祐也・加藤シゲアキ)となった新生NEWSの初ライブは、「時間はかかったけど信念を曲げずに続けていく覚悟と悦び」を目一杯に表していたNEWSの気持ちや境遇が、自分の「ジャニーズ道」と勝手にリンクして、今でも忘れられないコンサート経験のひとつとなっています。
「ズルい手口」に見える人もいるかもしれませんが、本当ならば、10代の頃から強火な女子ファンたちに交じって、ハートを撃ち抜かれたかった。けれど、私にその勇気と気概がなかった故に、どうにか自分の力で辿り着いたのが、「関係者席」なのです。
そんなNEWSは今や3人(小山・増田・加藤)になり、先日東京ドームで、デビュー以来のシングルをすべて歌うという全47曲、3時間にも及ぶ大コンサートを開催しました。