ハードなスケジュールのときこそ「オフの時間を必ず作り、意識して息抜きを」と廣津留さん(撮影/吉松伸太郎)

 勉強でも仕事でも、今自分が頑張っていることに、ちょっとしたことでもいいので楽しみを見いだすことも大事だと思います。私の場合は、演奏自体が好きなのはもちろんですが、コンサートのときにステージマネジャーさんやスタッフの方々、共演者さんとおしゃべりすることが好き。仲良く話すと、「今日も楽しかったなあ」で一日終われるんですよね。

「頑張っている」と思いすぎないこともポイントでしょうか。頑張ることは大事だけど、「私ってこんなに頑張っている」と、自分自身に対して自慢しないほうがメンタル的にはいいんじゃないかな。「忙しくて大変だ」と思うよりも、むしろ小さな仕事でもうまくいったら定期的に「よくやった!自分!」と自分をポジティブに労うようにする。肩の力を抜いて生きるためにも、ここは結構大きいポイントだと思います。

 それでも体が悲鳴を上げてしまったら、とにかく寝て休息をとります。まとまった時間眠ることができなくても、移動時間を睡眠に充てるなどして少しでも回復できるようにしています。

Q. ハードなスケジュールやタスクを終えると燃え尽きてしまい、次にやるべきことがあってもなかなかエンジンがかかりません。どうすればよいでしょうか?

A. 一度燃え尽きてしまうと這い上がるのが大変な場合は、スケジュールやタスクのペースをなるべく一定にしてみてはどうでしょうか。

 私の場合、完全にオフの日があまりないこともありますが、次の予定やタスクをコンスタントに入れることで燃え尽きる暇を作らないようにしています。また、朝から始まる大学の授業を週に3日担当しているのと、週に1回朝の情報番組に出演しているので、早い時間からスイッチを入れる日が結構あるのですが、一度入れたスイッチを切らずに、そのまま集中してその日の予定やタスクをこなすと不思議と後がラクになります。ハードだと思っていた仕事も始めたら意外とはかどることもありますし、「とりあえず5分だけでも始めてみる」ことはエンジンをかけるのに有効です。

 集中すると達成感を得られるから、仕事の後の息抜きも心置きなくできると思います。そうやって意識して息抜きをしながら、コンスタントに予定を入れていくのがいいのかもしれません。とはいえ、自分を褒めたくなるような大きなプロジェクト終わりには、無理にエンジンをかけずに自分へのご褒美タイムを長めにあげても良いと思いますよ。

構成/岩本恵美 衣装協力/BEAMS

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