学校や仕事、生活での悩みや疑問。廣津留さんならどう考える?(撮影/吉松伸太郎)
この記事の写真をすべて見る

 小中高と大分の公立校で学び、米・ハーバード大学、ジュリアード音楽院を卒業・修了したバイオリニストの廣津留すみれさん(30)。その活動は音楽だけにとどまらず、大学の教壇に立ったり、情報番組のコメンテーターを務めたりと、幅広い。「才女」のひと言では片付けられない廣津留さんに、人間関係から教育やキャリアのことまで、さまざまな悩みや疑問を投げかけていくAERA dot.連載。今回は、夢の実現のために頑張る10代女子学生からの質問に答えてくれた。ハードスケジュールでも走り続ける秘訣とは。

【写真】ハーバード卒・廣津留すみれさんの別カットはこちら

* * *

Q. 夢を実現するためにやりたいことをやるのは楽しいですが、私は頑張りすぎると自律神経が乱れて体調を崩してしまいます。すみれちゃんは学生時代は勉強やバイオリン、現在は多様なお仕事でハードスケジュールだと思いますが、頑張りすぎて体調を崩されることはありましたか? もしあれば回復方法や対策を教えてください。

A. 私はバイオリンと勉強のどちらもやりたかったので、高校時代から睡眠時間がかなり短かったんです。忙しいときは4時間くらいのときも……。ハーバードに入学してからは、膨大な課題が出るうえ、課外活動や社交とますます忙しくなり、睡眠時間を削ることでしかこなせませんでした。夢中だったので頑張りすぎて体調を崩したことはあまりなかったですが、睡眠負債はかなりたまっていたかもしれません。今は年齢もあるのでしっかり寝るようにしていますよ。

 肉体的にタフなスケジュールのときは、メンタルケアをしっかり行うように心がけています。「病は気から」と言いますしね。精神的にネガティブになることがないように、先回りして対処しています。

 例えば、風邪をひいてもすぐに治せるように自分に合った漢方薬を常備しておいて、出張のときなどはお守り代わりに必ず持って行きますし、仕事が詰まっているときはあえて2時間だけでも好きな居酒屋に飲みに行くなど、ちゃんと息抜きを入れるようにもしています。半日でもいいからオフの時間は必ず作りますね。

 それから、仕事が大変だった日は、そのまま寝てしまうのがもったいなくて、自分に“ご褒美”を与えてから寝ています。配信サービスで好きなドラマを一気に3話くらい見たり、ゲームをしてリラックスしたり。Nintendo Switchで「スマブラ(大乱闘スマッシュブラザーズ)」、「あつ森(あつまれ どうぶつの森)」、「スプラトゥーン」などはよくやっていますよ。余った時間を一人で楽しむのは結構得意です(笑)。

次のページ
ハードワークでも“燃え尽き”ない