横山暁一さん(右)と横山恵理さん(撮影/写真映像部・高野楓菜)
この記事の写真をすべて見る

 AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2023年12月11日号では、NPO法人MEGURU代表理事の横山暁一さん、作業療法士で子育て支援事業Mukuiroの代表でもある横山恵理さん夫婦について取り上げました。

【写真】この夫婦の写真をもっと見る

*  *  *

2017年、ともに25歳で結婚。現在、長男の蒼一くん(4)、長女の禾依ちゃん(1)と4人暮らし。

【出会いは?】同じ大学で、障がい者のボランティアサークルで出会う。1学年上の夫は同サークルの代表をしていて、翌年妻が新入部員として入ってきた。

【結婚までの道のりは?】サークル活動を通じて仲良くなる中で、お互いの価値観が一致し、自然体で自分らしくいられることから、半年後に交際開始。1年の同棲を経て、出会いから6年後に結婚。

【家事や家計の分担は?】主な家事分担は、夫は洗濯と風呂掃除、お米研ぎを、妻は料理と部屋掃除、買い物を担当する。財布は一緒。結婚当初から、2人とも収入は「夫婦のお金

という感覚があり、財布を別々にする必要がない。また、無駄遣いはしないから、家計管理をする必要も特にない。

夫 横山暁一[32]NPO法人MEGURU 代表理事

よこやま・あきひと◆1991年、静岡県出身。名古屋大学教育学部卒業後、インテリジェンス(現・パーソルキャリア)に入社。2019年、副業で長野県塩尻市の地域おこし協力隊に着任。20年、同市で「地域の人事部」を掲げたNPO法人「MEGURU」を創業し、22年から専業になる

 仕事は人生の重要なファクターの一つで、収入を得る手段だけではなく、やりたいことに挑戦する機会でもありますよね。そこに主眼を置いて、僕は今長野県塩尻市で地域の企業と個人をつなぐ事業をしています。かたや妻はマルシェの出店などを通じて、生産者と消費者をつなぐ活動をしています。分野は違えど想いある人同士を共感によって「つなぐ」点は同じです。

 皆がよりよく生きるためにできることをする、というスタンスも同じなので、いずれやりたいことが重なると思っています。僕は小中高のキャリア教育にも携わり、妻は子育て支援につながるイベントもしているので、子どもたちの未来の選択肢を増やす何かになる可能性が高そうな……。

 想像に過ぎませんが、子どもたちにとって、親や学校の先生以外の大人とも触れ合い、多様な関係性の中で育つことは人生の財産になる、という考え方も妻と僕の共通点です。それぞれにできることに注力しながら、お互いの活動が重なる日を楽しみにしています。

次のページ