イラスト:サヲリブラウン

 さあ、まずはクローゼットの衣類をすべてベッドの上に広げて仕分けましょう。服の入れ替え、傷んだ衣類、寄付に送る服、アパレルメーカーが回収してくれる衣類などを、それぞれ袋に入れなくちゃ。

 衣替えのあとは掃除です。洗濯ものはすべて畳んでクローゼットへ。誤って熱めのお湯で洗濯してしまい、シワが残ってしまった化学繊維のシャツにもピシッとアイロンを。これ、3カ月は放置していたかしら。結果、ゆっくり過ごすはずだった週末は、やり残しの消化できりきり舞いに。

 途中でくじけそうにもなったけれど、なんとか終わらせ夜にはなにもかもがスッキリ!「やったー」と快哉を叫んだところで……グキッ!

 あ、調子に乗りすぎました。腰と首が動かない。ギックリまではいかないけれど、立ったり座ったりの動作が無理。

 床を這ってなんとか風呂を溜め、ゆっくりお湯に浸かります。湯船でホッと一息? いいえ、大きなため息とともに体を湯に沈めました。

 体を休めること、溜まった家事を片付けること。どちらも優劣つけがたい大切なこと。でも、どちらも同時に解消するのは無理なこと。わかっていたことだけれど、難しいなあ。今週は仕事も家事もボチボチでいきます。

AERA 2023年12月4日号

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ジェーン・スー

ジェーン・スー

(コラムニスト・ラジオパーソナリティ) 1973年東京生まれの日本人。 2021年に『生きるとか死ぬとか父親とか』が、テレビ東京系列で連続ドラマ化され話題に(主演:吉田羊・國村隼/脚本:井土紀州)。 2023年8月現在、毎日新聞やAERA、婦人公論などで数多くの連載を持つ。

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