家事の片付けとゆっくりすること同時解消は難しい(イラスト:サヲリブラウン)
この記事の写真をすべて見る

 作詞家、ラジオパーソナリティー、コラムニストとして活躍するジェーン・スーさんによるAERA連載「ジェーン・スーの先日、お目に掛かりまして」をお届けします。

 *  *  *

 先週末は、久しぶりに原稿書き以外の仕事がありませんでした。つまり、ゆっくり家に居られたということ。よって、やることは山積みってこと! 荒れてますね、部屋が。

 畳まれることなく、部屋の隅に積まれた衣類。水垢が付いたままの洗面台。フローリングの上を気ままにダンスする綿埃。シンクに溜まったコップ類。ま、仕方ないですよね。ずっと働いているわけだから。みなさんにも、そういう時はあるでしょう。

 一人暮らしはこういう時、自分さえよければいいので気楽です。とはいえ、私がやらなければ一生そのままということでもあります。そういえば、衣替えのタイミングも逃したまま。認めたくはないが来月は師走。大掃除までこのままというわけにもいかないし……。仕方ない、やるか。

 まずは衣替え。これを済ませないうちは、掃除もできません。気候の変化もあり、春夏秋冬どんな生地の服を着ていてもおかしくない時代になりましたが、私が学生だった頃は、衣替えをきちんと済まさないままの恰好でいると「それは夏の生地でしょう?」と親に怒られたものです。

著者プロフィールを見る
ジェーン・スー

ジェーン・スー

(コラムニスト・ラジオパーソナリティ) 1973年東京生まれの日本人。 2021年に『生きるとか死ぬとか父親とか』が、テレビ東京系列で連続ドラマ化され話題に(主演:吉田羊・國村隼/脚本:井土紀州)。 2023年8月現在、毎日新聞やAERA、婦人公論などで数多くの連載を持つ。

ジェーン・スーの記事一覧はこちら
次のページ