(c)2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会

二階堂:豪華なキャストが増え、どのキャラクターも個性豊かで見ごたえがある。舞台が関西になり、西の方々にとっての“あるある”もふんだんに詰まった作品です。

杏:踏み込んではいけないぎりぎりのラインを攻めていると思いました。だからこそ、笑いがパワーアップしています。

GACKT:第1稿を試写会で見た時に、エンドロールで北村一輝さんのお名前が出ていて、隣に座っていたスタッフに「北村さん、出てた?」と聞いたら「出てました」と言われました。具体的な出演シーンを教えてもらい、「北村さんをそんな風に使ってはダメだろう」と思いました(笑)。

杏:(笑)。あのためだけによく出てくれましたよね。しかも、出演シーンのひとつひとつがとても大変な撮影だったと思います。

(c)2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会

真面目にやってほしい

二階堂:北村さんをはじめ、びっくりするような方たちがちょっとしたシーンでも出てくださった。前作が当たったからこそできたことがたくさんあると思いました。「頑張って良かったな」と思ったと同時に、「面白いものを作りたいし見たい」という気持ちを持っている方がたくさんいることを実感しました。

杏:私は撮影中、ずっと「これは一体何なんだろう?」という疑問が頭に浮かんでいました。

GACKT:撮影現場はとてもシリアスなんですよね。監督も僕らに対して「笑わせにいってほしい」と思っているわけではなく、「真面目にやってほしい」とおっしゃる。だから、これが本当に面白いのかわからないことがあって、監督の笑い声が聞こえてくると「あ、大丈夫なんだ」と安心します。

杏:本番中にトランシーバーから監督の笑い声が聞こえてきたこともありましたね。

(構成/ライター・小松香里)

AERA 2023年12月4日号より抜粋