(左から)杏さん、GACKTさん、二階堂ふみさん(撮影/写真映像部・高野楓菜)
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 埼玉への愛あるディスりで話題を呼んだ映画「翔んで埼玉」の続編が11月23日、公開された。主演のGACKT、二階堂ふみ、本作から参加の杏が語り合った。AERA 2023年12月4日号より。

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──魔夜峰央の人気漫画を原作に、埼玉県人が東京都民から虐げられている架空の世界を描いた映画「翔んで埼玉」。過激で愛のあるディスが話題になり、第43回日本アカデミー賞で最優秀監督賞ほか、最多12部門で賞を獲得した。

二階堂:「この作品が賞をいただくなんてあってはならないことだ」と思いながらも、アカデミー賞の授賞式がとても楽しかったんです。武内英樹監督が「この作品は最優秀賞を取っては絶対にダメだからね」と言っていたのに、ご自分が最優秀監督賞を受賞されて(笑)。

GACKT:他の作品の方々は名前を呼ばれた瞬間に歓喜で盛り上がるんですが、我々は名前を呼ばれると「取っちゃダメだろう」という戸惑いが生まれていたことをよく覚えています。

(左から)杏(あん):1986年生まれ、俳優・モデル。主な出演作に劇場版「TOKYO MER~走る緊急救命室~」「私たちの声」「キングダム 運命の炎」(いずれも2023)など/GACKT(がくと):1973年生まれ、シンガー・ソングライター・俳優。主な出演作に「MOON CHILD」(2003)、「翔んで埼玉」(2019)など/二階堂ふみ(にかいどう・ふみ):1994年生まれ、俳優。主な出演作に「人間失格 太宰治と3人の女たち」(2019)、「ばるぼら」(2020)、「大怪獣のあとしまつ」(2022)、「月」(2023)など(撮影/写真映像部・高野楓菜)

尋常ではない予算

──まさかの受賞から4年弱、関東を飛び出し、関西にディスが飛び火した第2章「翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~」が公開された。新たな主要キャストとして、杏が初の男役“滋賀のオスカル”を演じる。

杏:前作は極限まで誇張された表現がとても面白かったです。私は以前、月9のドラマで武内監督とご一緒したことがありますが、まさかこの作品で再びご一緒するとは思いませんでした。

二階堂:前作の現場で監督が「続編を作る」とおっしゃっていたのですが、冗談だと思っていたので、実際にやることになって驚きました(笑)。でも台本もとても面白かったですし、コロナ禍を経て、日本中が笑って大らかな気持ちになれる作品になるのではないかという期待が膨らみました。

──「壮大な茶番劇」と銘打たれている。茶番を本気でやるために、カメオ出演も含めて錚々(そうそう)たるメンツが参加。日本のエンタメのうまみを集結させた。

GACKT:バカバカしさのスケールが大幅に上がっていて、こんなことに一体どれくらいの予算を使うんだろうと思いました。尋常ではない予算のかけ方をしているシーンがたくさんあります。船が難破して水が大量に溢れるシーンは一発撮りで、「めちゃくちゃなことをやるな」と驚きました。

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