カウアン・オカモトさん(撮影/写真映像部・佐藤創紀)

ジュリー氏は「タレントを守りたい」

 旧ジャニーズ事務所のもう一人の“キーパーソン”である藤島ジュリー景子前社長とも、カウアンさんは会っている。今春、まだ旧ジャニーズが会見を開く前に、ジュリー氏サイドから連絡が来て、直接会うことになったという。

「ジュリーさんとも初対面でした。僕が苦しい思いをしてきたことについて謝ってくれました。会う前は、ジュリーさんに対して怖いイメージがあったんですけど、意外にもほんわかしていて、やさしい感じの人でした。彼女にとって、自分の叔父が未成年に性加害をしていたという事実は、やはり一番ショックが大きかったようです。『事務所のタレントを守りたい。居場所がなくなっちゃうのはよくないよね』と、タレントを守ろうという思いも感じました。そのときはまだ、ジュリーさんも僕も今後どうなるかわからない状況でした。でも僕は面談のなかで『ちゃんと顔を出して(事件と)向き合った方がいいですよ』とジュリーさんに伝えました」

 それから約2週間後の5月14日。ジュリー氏は顔出しで、謝罪動画と文書を公開した。

 ところで、カウアンさんは「ジャニーズ性加害問題『当事者の会』」には入っていない。告発の第一人者とも言えるカウアンさんが、当事者の会に入らないのは、何か理由があるのだろうか。

暮らしとモノ班 for promotion
「更年期退職」が社会問題に。快適に過ごすためのフェムテックグッズ
次のページ
被害者救済委員会へは申告済み