阪神球団は阪急阪神ホールディングス内での優良コンテンツだけに全ての動きがクイック。巨人は親会社も経営的に苦戦しているのだろうが、(今後は)グラウンド内外ですべきことを適切なスピード感で行うことが重要になる」(巨人担当記者)

 野球の方では日本一の回数が巨人は22回(リーグ優勝38回)、一方で阪神は日本一2回(リーグ優勝6回)と比較にはならない。しかし“ブランド力”という意味では、近年勢いを失っている巨人に対して、阪神は地元の関西地方での根強い人気や、魅力ある本拠地も適切に進化させて価値を高めているように感じる。

「歴史が最もある老舗球団の巨人が輝いているから他球団も追いつけ、追い越せで必死になる。今こそ歯を食いしばって頑張れと言いたい」(巨人OB)

「巨人が勝てば日本経済は良くなる」と徳光氏をはじめ、多くの熱烈G党が胸を張って宣言していたのも昔の話だ。とはいえ、いまだに球界に強い影響力があるのも事実。このまま盟主が黙っているとは考えにくい。若い選手がそろう阪神の強さが今後も続きそうな予感もあるが、巨人が様々な意味で巻き返すことで球界がより盛り上がるのは間違いないだろう。

[AERA最新号はこちら]