2023年にデビュー25周年を迎えたaikoさん
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 1998年のメジャーデビュー以来、「花火」「ボーイフレンド」「アンドロメダ」「プラマイ」「ストロー」など数多くのヒット曲を生み出してきたシンガー・ソングライター、aiko。デビュー25周年を迎えた今年も、アルバム「今の二人をお互いが見てる」のリリース、5月から9月にかけて全国ホールツアーの開催など、精力的な活動を続けている。

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 今年11月3日には、NHK-FMで8時間半にわたり特番「今日は一日“aiko”三昧」が放送され、大貫亜美(PUFFY)、和田唱(TRICERATOPS)、天童よしみなど、縁のあるゲストが出演。また、さまざまなアーティストや俳優もaikoのファンを公言している。

 恋愛の機微を描いた楽曲、卓越したライブパフォーマンス、ファンとの“距離の近さ”。aikoが支持され続ける理由を、彼女の言葉をもとにひもといてみたい。

「洗濯していたときに歌詞とメロディー浮かんだ」

「本当にアッという間だったし、音楽を続けられているのは感謝しかないです。でも“25年やってきました”とドヤれる感じはなくて(笑)。成長のスピードも遅いし、自分の音楽に対する自信もちょっとずつしか付かなくて。若いバンドの人とアーティスト同士の会話みたいになることがあるんですけど、“こんな話で大丈夫かな”って内心はドキドキしてるんですよ。これからもそういう感じでキャーキャー言いながらやっていくんだと思いますし、それが楽しいんだろうなって」

 25周年を迎えたことについて、こんなふうに語るaiko。彼女の魅力の根源はもちろん、恋愛をモチーフにした楽曲だ。44作目のシングル「星の降る日に」は、〈好きなのはその時わかってた〉というフレーズが印象的なミディアムチューン。恋が始まる瞬間をロマンティックに描いた歌詞には、“ラブソングの名手”と称されるaikoの魅力が凝縮されている。

「洗濯していときにサビの歌詞とメロディーが一緒に浮かんできたんです。ちゃんと洗濯物を干してから(笑)、その他の歌詞を書いて。曲を書くときって、一度見た風景や思い出を自分のなかで高ぶらせるような感覚なんですよ。『星の降る日に』は、好きな人と出会う瞬間、そのときに心のなかで起きたことを表したかったのかな。『花火』でも〈夏の星座にぶらさがって〉って歌ってますけど、私のなかで星は降ってくるものなのかもしれません(笑)」

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