あのとき、何が起こっていたのか―。自分の言葉で語りたい、とインタビューに答える岡田奈々さん。 撮影/写真映像部・東川哲也
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“優等生”のトップアイドルは、一夜にしてバッシングの嵐にさらされた。直後に所属グループからの卒業が発表され、体調不良による活動休止期間もあった。そのとき、人間・岡田奈々には何が起こっていたのか。元AKB48の岡田奈々さんが、「自分の言葉で語りたい」と、複数回のロングインタビューに応じた。

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——岡田奈々さん(25)にとって、AKB48のファンになったことが、芸能界入りのきっかけだった。特にAKB選抜総選挙1位を獲得したこともある元メンバー、渡辺麻友さんに憧れた。「渡辺さんみたいな、王道のアイドルになりたい!」。そう夢を見て、2012年に実際にAKB入りした。

岡田:中学生のころ、渡辺さんの握手会に行ったり、グッズ集めをしたりするぐらいAKBが好きでした。歌うことも好きだったけど、歌手になりたいというより、ただただAKBが好きだった。中学3年生のときに応募したら、憧れのAKBに入るという夢が叶ったんです。

気合と根性で「王道のアイドル」目指した

 入ってからは、とにかく大変でした。200曲ぐらいの曲を覚えなきゃいけなかったし、神奈川にある実家から毎日片道1時間半かけてレッスン場に通っていて、睡眠が3時間なんてこともザラでした。すごく真面目な中学生だったんですよね。少し隙間時間ができても、ずっとスタジオにこもって練習したりしていました。夢を射止めたからにはやっぱり、頑張りたくて。うれしさと若さと、気合と根性でやっていました。

――「総選挙」の意味は大きかったという。ファンによる人気投票で、2009年から2018年まで行われ、アイドルたちがファンを巻き込み、熱戦を繰り広げるさまは、世間の注目も集めた。

岡田:総選挙で順位をもらうことで、1年の頑張りを評価されたと感じられる。それが励みにもなっていたし、あるメンバーも言っていたように、「成績表」みたいな感覚でした。

 そういうシステムを息苦しいと思う人もいると思うけど、私は逆に、何でも一生懸命にやることが自然と結果につながる、と当時は思っていました。総選挙のために1年頑張るというより、常に頑張っていれば、結果はついてくる。その期間だけ頑張るのは嫌で、総選挙に関係なくいい子でいたいと思っていました。今思うと、真面目すぎるくらい真面目でした。

――そんな真面目さが生き、アイドル活動は順風満帆、手ごたえがあった。自他ともに認めるストイックな性格で、「風紀委員」とも呼ばれた。

岡田:圏外からランクインして、2018年の最後の総選挙で5位になるまで、1年ずつ順位が上がっていって。センターにもなって、ファンの人も増えてきて、実力もついてきて。いい結果を出しているという実感がありました。

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