ダウンタウン

 10月26日、『ダウンタウンDX』(読売テレビ・日本テレビ系)の30周年スペシャルが放送された。1993年10月に始まった同番組が30周年を迎える節目にあたるこの回では、番組の歴史を振り返り、小林旭、菅原文太などのスターが過去に出演した際の映像などが公開されていた。

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『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』が「芸人」としてのダウンタウンを代表する番組だとすれば、『ダウンタウンDX』は「お笑いタレント」としてのダウンタウンの代表作である。この番組が30年も続いているという事実が、ダウンタウンのタレントとしての「背骨」の強さを物語っている。

『ダウンタウンDX』の企画内容は時期によって少しずつ変わっているものの、ゲストを招いてトークをするという基本的な構成はほぼ一貫している。浜田雅功が進行役としてゲストの話を引き出していき、最後に松本人志が絶妙なオチをつけて話をまとめる。この黄金の方程式を駆使して、『ダウンタウンDX』は30年もの道のりを歩んできた。

収録現場を間近で見たら

 ずっと昔の話だが、『ダウンタウンDX』の収録現場を見学したことがある。ほかの番組とは違って、ほとんど生放送に近い形で収録が行われていたことが印象的だった。

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ラリー遠田

ラリー遠田

ラリー遠田(らりー・とおだ)/作家・お笑い評論家。お笑いやテレビに関する評論、執筆、イベント企画などを手掛ける。『イロモンガール』(白泉社)の漫画原作、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり<ポスト平成>のテレビバラエティ論』 (イースト新書)など著書多数。近著は『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)。http://owa-writer.com/

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