「自分の考えていることが、うまく人に伝えられない」「人とコミュニケーションをとることに、苦手意識がある」と悩む方は多くいます。しかし、その悩みこそ「相手とよい関係を築き、人を動かす」ための第1歩に変えられるのです。『超完璧な伝え方』の著者、4代目バチェラー・黄皓氏による「誰とでもスマートに人間関係を築く」ための簡単なテクニックを紹介します。
そのため、合理的な文章で伝えるのが基本です。
テキストは履歴が残るので事実の確認にも向いています。さらに、思考を整理してから文字で伝えられるというメリットもあります。
一方で、視覚情報や聴覚情報が極端に少なくなるので、誤解や認識の齟齬が発生しやすいという欠点もあります。
メールやLINEを送ったあと、「なんでそんな言い方をするの」「そんなつもりじゃなかったんだけど」とトラブルになった経験は誰にでもあるのではないでしょうか。
テキストしか伝わらないので、対面で伝えるよりも冷たく見えたり、きつく受け取られてしまうこともあるのです。
しかし、現代のテキストコミュニケーションでは、実は視覚情報や聴覚情報を伝えることができます。顔文字、絵文字、スタンプ、さらには効果音などもあるからです。
たとえば、「ありがとう」という一言についても、「ありがとう(ハートマーク)」「ありがとう☆」「ありがとう!」とハートマークやビックリマーク(エクスクラメーションマーク)をつけたり、顔文字やスタンプでより視覚的な表現をすることができます。
これは、対面コミュニケーションの「表情」にあたります。
プライベートではもちろんのこと、ビジネスシーンでも絵文字や顔文字、スタンプを使うことが多くなっています。仕事でSlackやLINEを使う方はとくに感じているのではないでしょうか。
テキストコミュニケーションが「事実の羅列」から「感情の強弱」を伝えられる時代に変わりました。
目的を達成するために、テキストでも意識的に「感情」を表現しなければならない場面があるのです。
話すのが苦手な人ほど文章は武器になる
テキストコミュニケーションは時間を取って考えたいときに向いています。
口頭だと「自分で考えたことと違うことを喋ってしまう」ことや「話しているうちに何を言いたかったのかわからなくなってしまう」こともありますよね。
自分の思考を整理してから伝えたいときは、メールなどの文章にしたほうが相手にもよりうまく伝えられるでしょう。
これは、相手によく考えてもらいたいときも同じです。
口頭では色々な情報を伝えられるので、コミュニケーションが上手な人の話は「それっぽく」聞こえてしまうこともあります。でも「内容は大したことがない」場合もあるのです。
その逆で、話すのが苦手な人は本当は多くのことを深く考えているのに、うまく伝えられないだけかもしれません。
相手の思考を知りたいときは「文章で送ってください」とお願いするのがオススメです。
(黄皓著『超完璧な伝え方』から一部を抜粋・改変したものです)