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不整脈とは、脈の打ち方が遅い、速い、あるいは不規則な状態のことで、なんらかの病気のサインの可能性があります。通常の脈拍は毎分60~100回ですが、50回以下になるものを「徐脈」、100回以上になるものを「頻脈」とよびます。強い症状がなければ、治療をせずに経過をみるだけのこともありますが、なかには突然死につながる危険な不整脈もあります。

【病院ランキング】心臓ペースメーカー治療数が多い病院全国1~40位はこちら(全4枚)

 週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院』は毎年、全国の病院の1年間の手術数を調査しており、創刊21年目を迎えた2023年版では、2021年1年間に実施された手術数のランキングを掲載しています。ここでは、「心臓ペースメーカー」の治療数の全国ランキングをお届けします。

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 週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院』は手術数を指標とした病院選びガイドとして2003年に創刊し、今年は21年目となります。各種のがん、心臓病、脳疾患、首・腰など、治療法別に30種類の設問が異なる調査用紙を作成し、全国4000を超える病院に対し約2万6千枚を配布。2022年9月から23年1月までの調査期間に回答のあった病院を、全国、地方別にランキング化しています。のべ4845病院を掲載しています。

 今回紹介するのは「ペースメーカー(ICD/CRT-D)治療数」。

 不整脈には脈が遅くなる「徐脈」と、脈が速くなる「頻脈」があります。胸部の皮下にデバイス(医療機器)を植え込み、デバイスから伸びたリード線(電線)で心臓に電気刺激を与える不整脈治療を総称して、ここではペースメーカー治療とよび、頻脈のデバイス植え込み治療について取り上げます。頻脈には心房細動など、薬物療法や「心筋焼灼術(カテーテルアブレーション)」で改善できるものもありますが、デバイスの植え込みを急がないと突然死につながる頻脈もあります。おもに心室頻拍、心室細動の二つです。

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致死性の頻脈の治療に用いられるデバイスは3種類