致死性の頻脈の治療に用いられるデバイスは「ICD(植え込み型除細動器)」「CRT-D(両室ペーシング機能付き植え込み型除細動器)」「S-ICD(皮下植え込み型除細動器)」の3種類です。ICDは、発作が起きたときに自動的に心臓に電気信号を与えて頻拍を抑え、心拍リズムを整える「抗頻拍ペーシング機能」と、それで頻拍を抑えられないときに作動する「除細動(電気ショック)」の機能があります。さらに、徐脈になる房室ブロックなどを合併した場合にも使用できるように、徐脈のペーシング機能もあります。CRT-DはICDの機能に、右心室と左心室のリズムを合わせる「両室ペーシング機能」がついています。心不全で心臓のポンプ機能が低下し、なおかつ致死性の不整脈発作のリスクがある場合などに適応となります。ICD、CRT-Dどちらも、デバイスから伸びたリード線を、静脈を通して心臓に入れます。

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【取材した医師】
聖マリアンナ医科大学病院循環器内科教授・ハートセンター長 原田智雄 医師
さいたま赤十字病院循環器内科部長 稲葉 理 医師

≪ペースメーカー治療・全国ランキング≫

1位:国立循環器病研究センター(大阪)/216件(前年1位、185件)

2位:東京女子医科大学病院(東京)/117件(前年3位、99件)

3位:小倉記念病院(福岡)/100件(前年2位、125件)

4位:埼玉医科大学国際医療センター(埼玉)/88件(前年20位、54件)

5位:筑波大学病院(茨城)/85件(前年6位、81件)

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