J舞台で抜群の存在感を見せつけているのが、鈴木優磨(鹿島)だ。鹿島から2019年7月にベルギーに渡り、シントトロイデンで得点を量産した後、2022年1月に2年半ぶり、25歳で古巣に復帰。すぐに前線の核として獅子奮迅の働きを見せると、2022年はリーグ戦32試合で7得点9アシスト、そして今季もここまで27試合出場で13得点5アシストをマーク。日本代表復帰待望論が沸くなど、傑出したパフォーマンスを続けている。現在27歳という年齢的にも、J復帰後の“今”が全盛期と言える。
日本代表で長く背番号10を背負った香川真司(C大阪)は今季、日本に戻ってきた。C大阪から2010年7月にドイツに渡り、計6カ国でプレーした後、2023年2月に12年半ぶり、34歳でJ復帰。年齢によるスピードの低下、そしてここ数年の不完全燃焼の働きぶりから懐疑的な声もあったが、蓋を開けてみれば開幕から衰えぬ技術を随所で発揮し、第4節以降はスタメン出場を続けて今季リーグ戦全28試合に出場している。記録的には2得点0アシストと物足りないが、それでもゲーム、そしてチームに与える影響力は大きい。
2018年ロシアW杯でヒーローとなった乾貴士(清水)も忘れてはならない“出戻り組”の一人だ。C大阪から2011年8月にドイツに渡り、2015年夏からスペインで活躍を続けた後、2021年8月に10年ぶり、33歳でJ復帰。C大阪でプレーした後、2022年7月に清水に移籍すると、極上のテクニックで“違い”を作り出している。今季はリーグ戦26試合に出場した中で、7月のJ2月間ベストゴールも含めて8得点7アシストをマーク。J1自動昇格圏の2位という現在のチームの順位に貢献している。
その他、2020年以降だけを見ても、宮市亮(横浜FM)、長友佑都(FC東京)、植田直通、昌子源(ともに鹿島)、小林祐希(札幌)、食野亮太郎、鈴木武蔵(ともにG大阪)、井手口陽介(福岡)、北川航也(清水)、松原后(磐田)ら多くの選手の名前が挙がる。