宮澤に取材した経験のあるドラマウォッチャー・中村裕一氏は、彼女の魅力についてこう分析する。
「約8年前にインタビューをしたときは、いわゆる“祖父ネタ”も嫌がらずに明るく話してくれ、朗らかで誰からも愛されるキャラクターに心癒やされた記憶があります。ただ、当時は『ワイドナショー』にコメンテーターとして出演していたこともあり、方向性について試行錯誤していた時期かもしれません。しかしその後、ミュージカルだけでなく俳優としても順調にキャリアを積み重ね、ここ数年の活躍は実にめざましいものがあります。外国の親善使節団のメンバーから歴史上の人物、そして料亭の女将まで、どんな役でもしっかり堅実に演じられる力が、ミュージカルの舞台で鍛えられ、培われたことは間違いないでしょう。ドラマに限らず、作品世界に幅と深みを与えてくれる存在として、きっとこれからも重宝されると思います」
演技力で評価を得ている宮澤にとって、すでに“祖父”の冠は必要ないのかもしれない。
(高梨歩)