「実姉はアメリカでアパレルブランドを手掛ける実業家。昔から成績優秀で、運動もできる優等生だったそうです。そんな姉の存在もあり、テストで80点を取っても褒めてもらえず、あまり勉強が好きじゃなかったとバラエティー番組出演時に明かしていました。夏休みの宿題も8月31日に全部やるという子どもだったそうです。でも、姉に勝ちたいと思い、宮澤さんが選んだのが演劇の世界。アメリカの大学を卒業しているのですが、『大学に行って初めて歌の勉強とかお芝居とか本を読むとか、そういうのが好きと知ったので、勉強は嫌いじゃないんだなって思えた』と大学時代に思いが変わり、現在のキャリアにつながっていると語っています」(同)

シングルマザー役も高評価

 宮澤が転機を迎えたのは、人気演出家の宮本亞門氏の勧めで受けたミュージカルのオーディション。見事、出演を勝ち取り、その後は迫力のある歌唱力や高い表現力が認められてミュージカル作品への出演が相次ぐ。人気作品「シスター・アクト」「ラ・マンチャの男」などにも出演し、鳳蘭や松本白鸚など大物たちと共演することでさらに実力をつけていった。

 昨年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(NHK、22年)では、北条義時の妹・実衣役としてコミカルな役どころながら、ときに視聴者の琴線に触れる演技を見せて涙を誘うなど、大きな爪痕を残している。また1月期のドラマ「罠の戦争」(フジテレビ系)にはレギュラー出演し、信念あふれる週刊誌記者役を好演。「風間公親-教場0-」(フジテレビ系、23年)でも、不登校の息子を思うシングルマザー役が「うつろな表情に心が揺さぶられまくり」「演技がうますぎる」とSNSでも話題となった。

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