『ラッキーガール (集英社文庫)』佐藤 真海 集英社
『ラッキーガール (集英社文庫)』佐藤 真海 集英社
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 2020年東京五輪招致の最終プレゼンテーションで、一躍脚光を浴びた、女子走り幅跳び選手の佐藤真海さん。自身もパラリンピアンとして競技生活を送っていますが、4月27日に無事、第一子の男の赤ちゃんを出産しました。

 出産直前の4月22日に行われた、産婦人科医・吉村やすのり氏との対談(出産準備サイト)では、今まで順調におなかの中の赤ちゃんが育っていること、また、妊娠中もアスリートとしてトレーニングを継続していて、「スポーツは私の人生そのもの」と語っています。日本では、ママでありながら現役アスリートを続けるのは難しい現実があるそうですが、ママさんパラリンピック選手として活躍する日が来るかもしれません。

 佐藤さんは自著『ラッキーガール』で、早稲田大学在学中に突然病魔に襲われたことを記しています。憧れのチアリーダーになったのもつかの間、大学2年の夏に足首に異常を感じたといいます。けれどそのときは深刻なものとは思わず、「捻挫かなぁ...?」という程度にしか感じていなかったとのこと。そして3ヶ月ほどしてから病院に行き、骨肉腫であることが判明しました。

 その後、足を切断しなくては長くても1年半しか生きられないと医師から告げられたこと、術後になくなってしまった足が痛む「幻肢痛(げんしつう)」に悩まされたことなどが書かれています。

 本書にはところどころに当時の写真も挿入されていますが、驚くのは、チアリーダー時代の笑顔も、入院中の笑顔も変わらないところ。周囲の人への感謝を忘れず、自分を「ラッキーガール」と思い、努力を怠らないのです。

 前述の対談では、5年後に5歳になる子どもと東京五輪を一緒に迎える夢も語られています。アスリートとして、社会人として、女性として、母として......。佐藤さんの可能性はどんどん広がりつづけているようです。

<関連リンク>
佐藤真海さん×吉村やすのり先生 出産直前対談!/妊娠出産インフォ
http://baby.mikihouse.co.jp/information/post-3406.html