セ・リーグの野手で残留を一気に引き寄せた印象が強いのがデビッドソン(広島)だ。開幕当初は打率2割を大きく下回り、完全にホームランか三振かという状態だったが、夏場以降は徐々に日本の投手に対応。8月は9本塁打を放つ活躍で打線を牽引する存在となっているのだ。打率はまだ.228と褒められた数字ではないが、その長打力は大きな魅力である。またサードの守備が安定しているというのもプラス要因だ。右打者でホームランを打てる選手が少ないというチーム事情も残留への追い風となるだろう。

 ただデビッドソンと冒頭で触れたミエセス以外はいずれも微妙な状況だ。成績的にはノイジー(阪神)が100安打をクリアしているが、長打率.324は外国人選手としては寂しい数字である。ブリンソン(巨人)も11本塁打は放っているものの調子の波が激しく、怠慢に見えるプレーが目立つ。残留のためには残りシーズンでの猛アピールが必要になりそうだ。

 一方、パ・リーグの投手で大きな戦力となっているのがペルドモ(ロッテ)だ。開幕から勝ちパターンのリリーフに定着し、ここまでリーグトップの37ホールドをマーク。防御率も2点台前半とまずまずの数字を残している。スピードの割に奪三振は少なく、夏場に入って少し失点する試合が増えてきたのは気がかりだが、コントロールが安定しているのは大きな魅力だ。順調にいけば来季も残留というのが基本線だろう。

 ただペルドモ以外の投手となると、一軍で活躍している新外国人選手はほとんど見当たらない。強いて挙げるとすればティノコ(西武)が中継ぎで35試合に登板しており、チーム事情を考えると残留の可能性もありそうだが、成績的には微妙な立場というのが現状だろう。

 パ・リーグは野手も厳しい選手が多い。唯一規定打席に到達しているマキノン(西武)も12本塁打を放っているが、勝負の8月に打率1割台と低迷。打線が苦しいチームだけにもう1年チャンスを与える可能性もあるが、まだ残留当確とは言いづらい状況だ。

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難しい新助っ人の“見極め”