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SNSでは、露出の多い服を着ていたからだなどとDJ SODAさんを責める暴言が寄せられる二次加害が起きました。DJ SODAさんはこれに対し、どんな服を着たとしても性的暴行は正当化できない、自身が心地よいから着るのであって、触ってほしいから肌が露出した服を着るのではない、着たい服を着る自由があると反論しました。極めて真っ当な、当然の主張です。
性暴力被害者に対しては昔から繰り返し二次加害が行われてきました。「隙があったから被害にあったのだ」という考えは誤りです。どのような状況でも、セクハラや性的暴行は加害者が悪いのです。知らず知らずに刷り込まれた加害者擁護の思考習慣を捨て去らなくてはなりません。
◎小島慶子(こじま・けいこ)/エッセイスト。1972年生まれ。東京大学大学院情報学環客員研究員。近著に『幸せな結婚』(新潮社)。寄付サイト「ひとりじゃないよPJ」呼びかけ人。
※AERA 2023年8月28日号
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