──受験勉強は自身に返ってきていると感じる?
受験っていう経験はマジで一生ものだなって思いますね。人生で得られる経験値としてすごく大きいなって。後にも先にもあんなに勉強したのはあのときだけだし。僕自身はジャニーズの活動をお休みして、メンバーに迷惑をかけて、っていうのがかなりプレッシャーだったので、忍耐強くなりましたよね。
──勉強が自分の役に立っているといま最も実感するのはどんなとき?
いちばんは、学んだ内容そのものよりも学び方にあるかなって。社会人になってからも新しく学ぶことって多いじゃないですか。たぶん応用が利くと思うんですよね。僕はいま、クイズ番組でクイズを解くためにはどう勉強したらいいか、みたいに使えてますね。
──阿部さんにとって、その「学び方」とは?
学び方の、ほんっとの第一歩は、興味を持つことですね。僕は社会とか地理とかが苦手なんですが、でも旅行は好きなんですよ。だから旅行で得た知識を最初の呼び水みたいにして、例えばここが有名だとか、これがおいしいとか、みたいにして、地歴がめっちゃ苦手なのに、世界遺産検定2級を取りました。僕は、勉強ってモチベーションがすべてだと思っていて。どうやっても面白さを見いだせなかったら、この勉強終わったらおいしいもの食べられるとか、この勉強するときのこのノートがお気に入りとか、そういうところでうまく自分をあやしていくのが大事かなって思います。
──ご自身が勉強するときの、いまのご褒美は?
最近ね、サウナかもしんない。そこまでサウナーってわけじゃないんですけど、たまに行くとすごくゆったりとできるので。もともとお風呂も大好きですし。
──サウナ好きのメンバーもたくさんいますが。
そうなんですよ。うちにはサウナに精通してる人がたくさんいるので、楽しいですね。いろいろ相談にのってくれるんですよ、親身になって。この前、岩本(照さん)からサウナハットをもらって、愛用してますし。ただ、一緒に行ったこともあるけど、まあほぼ一人ですね。一人でのんびり過ごすのがすごい好きで。
──ライブの演出「スノインザボックス」を思いついたのもサウナだとか。
そうだった気もするようなしないような(笑)。でも確かに、のんびりしているときにいろいろ考えて、あっと思ったものをお風呂とかサウナとか上がった後にメモしておくことは多いですね。
──最後に、来春の受験生に向けてメッセージを。
時が過ぎるのって本当にあっという間。来年の受験までまだ1年弱ある、って思ってる人がいるかもだけど、本当にすぐ来る。だからこそ、未来の自分に向けてプレゼントを贈る気持ちで、いまからちょっとずつ頑張ってほしいと思います。
(取材・構成/編集部・伏見美雪)
※週刊朝日 2023年3月31日号