勝児は現在2年生だが、今年が野球部最後の夏になる。1年時に留年したため、高野連の資格規定で3年時は甲子園に出場できない。今後は慶応高の野球部で汗を流し、再来年の春から慶大でプレーする可能性が高い。
プロから見て、勝児の実力はどう映るだろうか。前出のスカウトは「忖度なく言えば、まだ評価できる水準に達していない」と厳しい見方を示す。
「100人を超える部員数の慶応で一時はレギュラーを張り、今年の夏もベンチ入りしている。すごいことですよ。ただプロに行ける人材は甲子園で活躍した選手の中でもごくわずか。技術的な点で言えば、清原は変化球に対しての対応力がまだまだ低い。身長が170センチ台前半であることがネックという声を耳にしますが、そうは感じませんね。近年は体格の大型化が進んでいますが、上背がなくてもホームランバッターとして大成した選手は少なくない。体格に恵まれたお父さんとはタイプが明らかに違います。バットを振る力があり柔らかさもあるので、宮崎敏郎(DeNA)や、オリックス、巨人で活躍した谷佳知さんのような広角に打ち分けられる中距離打者が目指すべき打撃スタイルのように感じます」