全国知事会の新会長に、宮城県の村井嘉浩知事が就くことが決まった。知事会といえば、地方自治についての政策はもちろん、国政にも大きな影響力を持つ団体だ。しかし、地方分権が叫ばれて久しい令和の時代に、総務省の思惑通りに動く“傀儡団体”と思われるような一面が、ある“内部文書”から見えてきた。
平井伸治・鳥取県知事が9月4日に任期満了(1期2年)となるのに伴う会長選の推薦の受け付けが8月14日に締め切られた。この日までに唯一、立候補を表明していた村井知事が次の会長に内定した。24日に正式決定となる。この結果について、全国知事会事務局の幹部は、
「総務省のコントロールがきき、支配下に入る知事が会長になってホッとしていることでしょう」
と渋い表情を浮かべた。
現職のある県知事は、
「平井知事が会長を2期目も続投すると聞いていたが、それが急にやめるという話が伝わってきた。一部で報じられた、例の“内部文書”の影響でしょうね。全国知事会が総務省の影響下にあるというイメージをごまかしたかったのでしょう」
と話す。
その内部文書というのをAERA dot.も入手した。
<知事会との打合せ(夏の提言案 等)>
というタイトルで、
「個人メモ・読後破棄」
と注釈がついている。つまり、公文書扱いではないということだ。