ただし、それだけでは足りないということも、ここまで述べたことから明らかになった。
再エネは「21世紀最大の利権産業」になる危険性がある。そうなれば自民党議員による利益誘導で、健全な産業の発展が阻害されることになるだろう。
今後は、二つの議連のみならず、自民党議員全体の動きに目を光らせることが重要だ。
もう一つ大事なことは、むしろ今回の事件を良い機会だと考えて、洋上風力発電推進のスピードを上げる方法をもう一度考え直すことだ。
特に、大規模化を阻害し、弱い企業にも落札させようというおかしな仕組みを抜本的に改め、真に安くてかつ安定供給に資する風力発電の拡大のために、業者寄りではない公正なルールづくりが必要である。
西村康稔経産相が、9月にも行われるという内閣改造で交代するかどうかはわからないが、いずれにしても経産相の責任は重大だ。
スキャンダルをお祭り騒ぎにして終わりの報道に惑わされず、自民党の利権政治にしっかり監視の目を光らせることにより、日本の未来の希望である再エネ産業を健全に育てていくことができるのか。
主権者たる私たちの責任も大きいことを忘れてはいけない。