大宮エリーさん(右)と鳩山由紀夫さん(撮影/写真映像部・東川哲也)

 作家・画家の大宮エリーさんの連載「東大ふたり同窓会」。東大卒を隠して生きてきたという大宮さんが、同窓生と語り合い、東大ってなんぼのもんかと考えます。今回は鳩山由紀夫さんとの対談を振り返ります。

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 この対談のために鳩山さんの事務所を訪れたとき、プーアル茶を私と同行のスタッフやアエラの方々にも出してくださった。そのおいしさに、おっ、と思い、思わず尋ねた。「これは?」

 すると鳩山さんは、「中国のかたが来てお土産で」。茶葉が下に沈んでいるのも、本格的なお茶のいただきかただ。鳩山さんがすごく中国に精通されていることを感じた。

「私なんかは、周辺国と対話で仲よくしていれば、武器なんていらないと思うんです。武器を持って守ろうとしたって、ミサイルぼんぼん撃たれたら、小さい島国は勝てないですよ。だから絶対仲よくしないといけないのに、仲よくするどころか、日本はアメリカと組んで……」

 私は政治に精通しているわけでもないし素人だけれど、素人なりに思う。軍事費を増やして武器を持っても、ウクライナのようにずっと戦争が続くだけじゃないか、と。

「ウクライナを支援しますというのは、ウクライナの人がますます亡くなってしまうということ。いかにしてやめるかっていうことをしないと」

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