木10ドラマ「この素晴らしき世界」の主演を務める若村麻由美
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 7月スタートの「この素晴らしき世界」(フジテレビ系)で“20年ぶりのドラマ主演”が注目を集めている女優・若村麻由美(56)。ほかにも現在、NHK BSやテレビ東京の深夜ドラマにも出演中で、快進撃が止まらない。朝ドラ主演で輝かしい女優キャリアの始まりを飾ったにもかかわらず、なぜか地味な印象が付きまとってきた若村。デビュー37年、56歳にして大輪の花を咲かせようとしている。

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「80年なかば高校卒業後に『無名塾』に入り、養成期間中にもかかわらずNHK連続テレビ小説『はっさい先生』でヒロインに抜擢され、華々しい女優人生をスタートさせました。翌年にはドラマで萩原健一と激しい濡れ場を演じる娼婦を演じ、早々に清純派のイメージを払拭。オトナの女優として華々しいキャリアを歩むはずでした。しかし、その後の活動はいまいちパッとせず、代表作と呼べる作品もないまま、30代の半ばを迎えます」(週刊誌の芸能担当記者)

 美貌も衰えず、日本舞踊は名取の腕前、演技力もある……女優としてのスペックは完璧に近いにも関わらず、主演作は数えるほどだった若村。そんな彼女が一躍、時の人として注目を集めるようになった。

「2003年に30代半ばになった若村は突然、14歳も年上で宗教団体の教祖で、しかも体重150キロの超巨漢との結婚を発表したのです。当時、ワイドショーは『若村は洗脳された』などとこの結婚の模様を連日報道していました。その後、教祖が俳優・渡辺謙の当時の妻に4億円もの大金を貸していたことから渡辺元夫妻の離婚裁判に巻き込まれ、若村は元妻に渡辺謙との不倫を告発されるという“流れ弾”を食らうことになりました。これが決定打となり、女優としては開店休業状態に追い込まれていきました」(同)

 女優業に復帰したのは、夫である教祖が2007年に肝不全で亡くなり、悲しみも癒えた頃。夫が遺した「あなたには役目があるのだから仕事をやめてはいけない」(「週刊文春」 2023年3月16日号)という言葉に背を押されるように、芸能活動を再開したという。俳優・小栗旬が社長となったことで話題となった、実力派ぞろいの少数精鋭事務所「トライストーン・エンタテイメント」に所属することになる。以降、「科捜研の女」でのレギュラーやNHKの朝ドラや時代劇の脇役など、派手さはないながら着実なキャリアを積み上げてきた。

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今回の主演抜擢は人生最大の転機