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昨年は外野のレギュラーに抜擢した岡林勇希が最多安打のタイトルを獲得。今年もチャンスメーカーとして不動のレギュラーに定着している。高橋宏斗は今年3月の侍ジャパンにチームで唯一選出され、リリーバーとして世界一に貢献。将来のエースと期待される右腕だ。また、現役ドラフトでDeNAから獲得した細川成也も強打者としての素質が覚醒。クリーンアップに定着している。ドラフト6位の福永裕基も広角に打ち返すシュアな打撃で常時出場。シーズン途中に加入した宇佐見、斎藤も期待以上の働きを見せている。
最も大きな誤算は、新外国人の助っ人たちが機能していないことだろう。長距離砲として期待されたアリスティデス・アキーノは20試合出場で打率.154、1本塁打。68打席で32三振とは多すぎる。3年ぶりに中日に復帰したソイロ・アルモンテも28試合出場で打率.189、1本塁打と振るわない。内外野を守るオルランド・カリステは打率.139、0本塁打と打力が一軍で通用するレベルではなかった。3人は5月以降にファーム暮らしが続いている。
ただ、助っ人外国人が機能していない球団は中日だけではない。首位争いを繰り広げている阪神は中軸として計算していたシェルドン・ノイジーが打率.238、5本塁打と調子が上がらない。広島で開幕から4番に起用されていた来日2年目のライアン・マクブルームも、打率.215、5本塁打と打撃不振で6月11日に登録抹消された。
「得点力が助っ人外国人に左右されるチームは脆い。ベンチワークが重要な要素になってくる。立浪監督は選手を見る目は確かだと思いますが、采配や戦略に長けているかと言ったらそうではない。試合後に選手を批判するコメントが目立つのも気になります。対照的なのが広島の新井貴浩監督です。立浪監督同様にNPBで指導者経験がなかったので、監督としての手腕が未知数でしたが、名采配をズバズバ見せている。西川龍馬が故障で戦線離脱すると、4番に菊池涼介や上本崇司を抜擢するなど打線をうまく機能させている。『カープは家族』とメッセージを送り、痛打を浴びたり不振の選手たちをかばう姿も印象的です。広島の選手たちは失敗を恐れず、伸び伸びプレーしているように見える。首位争いを繰り広げている要因は新井監督の力が大きい」(前出のスポーツ紙デスク)