武田真一さん(撮影/上田泰世・写真映像部)
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 NHKの報道の顔からフリーへと転身し、現在は日本テレビ系の情報番組「DayDay.」のMCを務めるアナウンサーの武田真一さんは、「なめるように可愛がること」を大切にして、二人の息子にたくさんの愛情を注いできた。そして成長した彼らに見せた、武田さんの姿とは。

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>>【前編:武田真一アナが語る子煩悩な育児術 「なめるように可愛がったほうがいい」とことん楽しんできたからの続き

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 長男とまったくタイプが違う次男は、小学生のときからずっとサッカー一筋。しかし、武田さんはもともと、サッカーをまったく知らなかった。

 子どもと一緒に楽しみたいと衛星放送を契約し、スペインリーグの試合を見始めたら、すぐにはまってしまった。早朝5時から、午前中の出勤までの時間、そして帰宅後と、1日3試合見続けていたら、プレーの意味や選手のすごさがわかるようになり、自分で考えた練習メニューを次男に取り組ませるほどになった。そして、サッカーに詳しくなった武田さんには、サッカーW杯の番組の仕事も入ってくるようになったという。

「子どもが導いてくれた新境地ですよね」

次男のサッカーノート。全くのサッカー素人だった武田さんだが、研究の末、練習メニューを考えるほどに(右ページ)(撮影/写真映像部)
冬のサッカー練習には乾燥を防ぐリップクリームが必須。なくすことが多かった次男のために、武田さんが首にかけられるケースを作った。触ったことがないミシンに挑戦、生地や糸選びにもこだわった(撮影/写真映像部)

 高校受験の心配なくサッカーを思いきりやるために、長男の通う中高一貫校をめざそうと、次男の中学受験にも伴走した。練習が週に5日あって塾に通えないため、小学4年生のときから武田さんが勉強を教えることにした。

 中学受験のノウハウはなかったが、次男の苦手な単元などをふまえてオリジナルの問題を作成。起床して出勤するまでに問題ノートを作っておき、学校から帰宅した次男はその問題に取り組んでからサッカーの練習へ。そして夜に答え合わせをして補足の勉強をする、という日々を続けた。

 納得のいく結果が出ない悔しさから、次男は泣きながら勉強していた。幸い合格できたが、武田さんは中学受験の厳しさを知ったとともに、次男の頑張りに心を動かされたという。

次男の中学受験に伴走した際、武田さんが作成した問題ノート。単元別に16冊に及ぶ(撮影/写真映像部)
すっきり理解できるよう、穴埋め式にする工夫も(撮影/写真映像部)
月の満ち欠けがわかるよう、発泡スチロールやLEDを使って、モデルを作った(本人提供)

「独立」の決断に息子たちは

 武田さんは今春、NHKを退職し、フリーとしての活動を始めた。

「残りの人生の時間を考えたときに、自分は何をやっているのが楽しいだろうということを考えて決断に至りました。もちろんNHKではたくさんの仕事の機会に恵まれて本当に充実しましたが、更に活動の幅を広げたいと思ったんです」

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ただ、「決めたよ」と伝えた