鈴木大介(すずき・だいすけ)/1974年7月11日生まれ。49歳。東京都町田市出身。94年、四段。2000年、NHK杯優勝。A級4期。19年、麻雀最強戦優勝。23年、将棋棋士として初めてプロ雀士に(撮影/写真映像部・上田泰世)
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 AERAの将棋連載「棋承転結」では、当代を代表する人気棋士らが月替わりで登場します。毎回一つのテーマについて語ってもらい、棋士たちの発想の秘密や思考法のヒントを探ります。29人目は、「日本将棋連盟 九段」かつ「日本プロ麻雀連盟 五段」の鈴木大介九段です。発売中のAERA 2023年8月7日号に掲載したインタビューのテーマは「将棋以外の楽しみ」。

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「日本将棋連盟 九段」

「日本プロ麻雀連盟 五段」

 鈴木大介のプロフィルには、そう記されている。将棋の一流棋士として長く活躍してきた鈴木は現在、麻雀でもプロの資格を得ている。

「麻雀は小学校の時から打ってます。お正月に田舎に行くと必ず麻雀大会があって、親たちはみんな打ってて。自分も高学年ぐらい、役も何も知らないうちから入ってやっていました」

 1986年、鈴木は将棋の小学生名人戦で優勝。以後は将棋プロへの道を歩んでいく一方、麻雀もずっと好きだった。

「実は18歳のとき、将棋を辞めて、麻雀のプロになろうと思ったんです。若かったですし、麻雀プロの人からも誘いがあって。それから20歳で無事(将棋の)四段になり、忙しくて『麻雀プロは無理だな』と。棋士になってからはずっと仲間内で打ったり、麻雀プロの方々に打ってもらったりして。モンド杯(97年に始まったテレビで放映されるモンド麻雀プロリーグ)もずっと見ていました」

 2017年、鈴木は日本将棋連盟の理事職に就く。多忙の中で19年、著名人枠で麻雀最強戦に出場。トッププロも含め、並み居る強敵を剛腕で退け、見事に優勝を飾った。

「それがきっかけでプロ入りを少し考えるようになりました。理事になって、一番最初に覚えたのはゴルフです。腕前はアマチュアの5、6級なんですけれど、いろんな方と一緒にゴルフに行かせてもらって。最強戦で優勝してからは、麻雀のお誘いが増えました。いろいろな方と打たせてもらううちに、やっぱり『プロになったら?』と言われる機会も増えて」

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松本博文

松本博文

フリーの将棋ライター。東京大学将棋部OB。主な著書に『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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