鈴木さんは映画ビジネスにも注目する。具体的な銘柄は、東宝や東映だ。猛暑の今年の夏休みは涼しい映画館で楽しく過ごす人が増えるかもしれない。
コロナ禍の自粛も終わり、映画館の入場者は増えているようだ。東宝の映画興行事業は、TOHOシネマズなどで入場者数が大幅に増えているという。東映も今期の興行関連事業の収益が大幅に拡大する見通しだ。
デパートやショッピングセンターも〝避暑地〟の候補になりそうだ。これまでは猛暑で外出を自粛し、デパートなどの売り上げに影響が出るとされてきたが、自宅でエアコンをかけっぱなしにすると、高騰している電気代が懐を痛めることになる。今夏は大型商業施設などで過ごす人が増えてきても不思議でないという。鈴木さんは、三越伊勢丹ホールディングスや高島屋、イオンなどを挙げる。
三越伊勢丹HD傘下の三越や伊勢丹といった老舗のデパートは、コロナ禍の自粛明けの訪日外国人客の増加なども期待される。小売り大手のイオンはイオンモールなども展開しており、昼間の猛暑から逃げたい人たちからの「ついで買い」などの効果も期待できるかもしれない。
猛暑といえば、やはり自宅にはエアコンが欠かせない。鈴木さんはエアコンメーカーとして家庭用の取り扱いが多い富士通ゼネラルを挙げる。
さらに、エアコンは使用を続けていると冷房効果が落ちてくるため、フィルター掃除をはじめとしたメンテナンスが欠かせなくなる。本格的な清掃作業はプロに任せたい人も多いだろう。そうしたクリーニング需要の高まりを背景に、鈴木さんが挙げるのがダスキンだ。ダスキンは、フィルター掃除だけでは除去できないエアコン内部のカビやほこり、汚れなどのクリーニングを推奨しており、そうしたクリーニングで風速が約40%向上し、熱交換比率もアップするとしている。