社長がやるべきことは、まさしく「戦略を立てる」ことです。最適なリソース配分を考えて、現場のスタッフに手を動かしてもらい、会社を成長させること。
人に仕事を任せられないと、会社は成長しません。
社長が最前線で忙しく手を動かしていたら、スタッフには一時的に好かれるかもしれない。でも、全体としての効率はものすごく悪くなります。
戦略を立てる時間がなくなり、なかなか成果が出ず、結局は、現場のがんばりが報われなくなってしまうのです。
これは、個人の勉強でも同じです。私たちは誰もが「株式会社・自分自身」の経営者だと思いましょう。
だから、がむしゃらに手を動かしてばかりではいけません。まずはきちんと戦略を考える。誰かにお願いできることはどんどん任せて、なるべく自分では手を動かさない。
そうやって、成果を最大化していきましょう。
勉強をすることで生み出せる「価値」
外注の特徴を「自分でやらなくていいことは、プロに任せる」と言いました。
電球一つだけつける場合も、その手前はすべて、他の人がやってくれているわけです。開発も生産も流通も、お金を払って誰かにやってもらっている。
そもそもお金は、誰もが外注できるように、「価値を交換するためのツール」です。もっと詳しく言えば、自分が得意なことをして生み出した価値を、他の誰かの得意なことと交換するためのツールなのです。
ここで言う「得意なこと」とは、投下時間に対して、あなたが他の人と比較して価値を生みやすいことです。そして、自分は得意でやるべきことにフォーカスしていく。そうすると、効率的に資産を増やすことができるのです。
では、自分が価値を出せる分野はどこにあるのか。
その判断軸は、二つあります。一つは、自分が得意だと感じるかどうか。もう一つは、マーケットがあるかどうかです。
ものすごく得意でも、マーケットがなければあまり価値を生めません。マーケットがあるとは、その成果を価値だと感じる人が一定数いて、他の価値と交換可能な状態になっているということです。