岸田政権の支持率の下落が止まらない。毎日新聞が7月に実施した世論調査では前月の調査から5ポイント下落し28%、読売新聞でも6ポイント下落の35%だった。2カ月前の調査と比較すると、それぞれ20ポイント前後も減少している。このような状況で控えているのが内閣改造だ。支持率回復に向けた陣容を固めることができるか。政治ジャーナリストの角谷浩一さんに、どのような顔ぶれが考えられるのか聞いた。
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内閣改造は、おそらく9月下旬ごろになるのではないかと見ています。
前回の内閣改造は昨年の8月10日にしており、当初は1年の節目が人事の時期になると見ていましたが、省庁のほうから反発があるようです。
8月末に2024年度予算の概算要求の締め切りがあるから、ではなくて、この時期に改造をすると、その対応のために官僚らが夏期休暇を取れなくなるためです。働き方改革を進める岸田首相が、2年連続で官僚らの夏期休暇を潰すわけにはいかないようです。
また、9月上旬からはインドネシアでASEAN(東南アジア諸国連合)関連首脳会議、インドでG20サミット(主要20カ国・地域首脳会議)、アメリカで国連総会と立て続けにあり、日程が詰まっています。そうなると、9月中旬以降が改造のタイミングになってくると思います。
改造のポイントは、首相候補といわれている河野太郎・デジタル大臣や茂木敏充・自民党幹事長の処遇をどうするかでしょう。
河野大臣は交代しない?
河野氏は、マイナンバーカードをめぐるこれまでの不始末の責任を取らせるかたちで交代という見方もありますが、私は留任させるのではないかと見ています。
マイナカードの問題は、いまは誰が閣僚を務めてもサンドバッグ状態になるでしょう。そうなってくると、能力的に問題があるとしても、河野氏に責任をもって最後までやってもらうという状況になるように思います。
河野氏は8月下旬に予定されていた外遊を取りやめました。それはデジタル大臣の留任が視野に入っているからだと見ています。