松下洸平さん(写真左)と魔裟斗さん。hair & make up 宮田靖士(THYMON Inc.) 山内マサヒロ(レットイット)、styling 丸本達彦(UNFORM) 三島和也(Tatanca)、costume IM MEN HOMME PLISSE ISSEY MIYAKE、photo 写真映像部・東川哲也
松下洸平さん(写真左)と魔裟斗さん。hair & make up 宮田靖士(THYMON Inc.) 山内マサヒロ(レットイット)、styling 丸本達彦(UNFORM) 三島和也(Tatanca)、costume IM MEN HOMME PLISSE ISSEY MIYAKE、photo 写真映像部・東川哲也
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 松下洸平さんがホストを務めるAERAの対談連載「じゅうにんといろ」、11人目のゲストは元格闘家・タレントの魔裟斗さんです。世界チャンピオンだった魔裟斗さんに「自分にはない強さがあって憧れていた」と話す松下さん。「はじめまして」から始まる対談のスタートです。

【松下洸平さん直筆の連載タイトルロゴはこちら!】

松下 はじめまして。どうぞよろしくお願いいたします。魔裟斗さんは僕にとって特別な存在で、今日はとても緊張しています。昨日は久しぶりに眠れなかったです。

魔裟斗 そうなんですね(笑)。僕は、ジャンルが違いますしね。特殊だから(笑)。

 最近、年齢的に少し年下の方から仕事のオファーをいただくことが増えました。みんな僕の現役時代を観てくれていたのかな。先日も、俳優の三浦翔平くんに声かけてもらって、今度一緒にバイクに乗るんですよ。

松下 そうなんですね! 僕もお聞きしたいことがいっぱいあります。

魔裟斗 格闘技が好きなんですか?

松下 はい。本格的にはまったきっかけは、コロナ禍に入る前だったので5年くらい前に、たまたまYouTubeで2004年大晦日の「K-1 PREMIUM 2004 Dynamite!!」を観たことです。これは魔裟斗さんと山本“KID”徳郁さんによる伝説の一戦で。当時高校生だった僕は生放送で観た記憶があるのですが、改めて久しぶりにみたら、泣いてしまいました。

魔裟斗 そうなんですね。

松下 涙が止まらなくて。僕は、これまでの人生で「誰かを倒したい」というような闘争心があまりなかったんです。魔裟斗さんの強さに感銘を受けました。

魔裟斗 なるほど。でも、同級生はみんな同じ雰囲気ではないですか? 闘争心とは無縁の世代というか。

松下 ああ、それはそうかもしれないですね。

魔裟斗 僕はいま44歳ですが、競争、競争、また競争が当たり前で、相手を蹴落としてでも上っていこうとやってきました。戦う相手やライバルとは口もききませんでしたし、そんな先輩が多くいました。

松下 先輩から学ばれたんですね。

魔裟斗 格闘家とは、そういうもんだと思ってました。でも、若い選手は違う。とても仲良くやってるんです。最初は驚きました。それで勝てるのかな、強いんだろうか、と。どちらが正解なのかは、ちょっとわかんないですけど。

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古田真梨子

古田真梨子

AERA記者。朝日新聞社入社後、福島→横浜→東京社会部→週刊朝日編集部を経て現職。 途中、休職して南インド・ベンガル―ルに渡り、家族とともに3年半を過ごしました。 京都出身。中高保健体育教員免許。2児の子育て中。

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