
さて、日本のメディアは大谷選手の個人成績ばかりに注目します。しかし、大谷選手が貪欲に野球に取り組むのはすべて世界一になるためです。勝つために投げ、勝つために打つ。「チームの勝利が一番」と話す選手は多いですが、大谷選手は本心からそう思っているし、誰よりもチームの勝利を喜べる選手です。WBCでの献身的な姿勢にもそれは表れていました。そのことはぜひ強調したいです。
メジャーリーグのトレード期限は8月2日までで、過去の移籍の歴史から後半戦、大谷選手がエンゼルスのユニフォームを着ているとは断言できませんが、どのチームにいたとしても勝利のためにプレーします。チームの勝利のため、彼が二刀流でどんな成績を残すのか。我々が歴史の証人になるシーズンです。
(構成/編集部・川口穣)
※AERA 2023年7月24日号より抜粋