
■ワイルドなダンスと歌
代表曲「0X1=LOVESONG (I Know I Love You) feat.幾田りら [Japanese Ver.]」では、ダイナミックなパフォーマンスを展開。踊りながら、伸びやかで美しい歌声とエッジの利いたラップを巧みに使い分けた。
川崎鷹也による提供曲「ひとりの夜(Hitori no Yoru)」と、いしわたり淳治が作詞を手掛け、YEONJUN、TAEHYUN、HUENINGAIが作曲に関わった「君じゃない誰かの愛し方(Ring)」という日本オリジナルのバラード曲を続け、ファルセットをまじえた美声を響かせた。メンバーは時折胸に手を当て、深い孤独と愛情を切々と歌い上げた。

白いTシャツとタンクトップ姿に着替えると、「Good Boy Gone Bad[Japanese Ver.]」でワイルドなダンスと歌を披露。1番が終わると5人は瞬時にアウターを羽織った。YEONJUNは不敵な表情を浮かべ、BEOMGYUは一輪のバラに火をつけて背後に飛ばし、退廃的なコンセプトを表現した。
振れ幅の広さも彼らの強みだ。約4時間で多彩な25曲以上を披露し、ワールドツアーを通した成長も見せてくれた。

■一体感に包まれていた
会場は一体感に包まれていた。
「『いいのかな?』と思うくらい、この地球で誰よりも僕は幸せだった気がする」(SOOBIN)。「僕の体中の細胞が皆さんを愛してると言ってます」(HUENINGKAI)。「僕を幸せにしてくれてありがとうございます。僕たちもMOAの皆さんを幸せにするよう努力します」(BEOMGYU)。「僕の愛する皆さんとこんなに大きな会場をいっぱいにできてとても幸せです」(YEONJUN)。「初のドーム公演は期待以上に楽しいですね。次も素敵なセトリを持って戻ってきます」(TAEHYUN)
5人はステージの幕が下りる寸前まで、オーディエンスに対して深い愛と感謝を伝え、再会を誓った。(ライター・小松香里)
※AERA 2023年7月24日号