アキーノも長打力不足解消の切り札として期待は大きかったが68打席でわずか1本塁打、打率.154、32三振と全く結果を残せず、5月以降は二軍暮らしが続いている。また二軍でもここまで打率は1割台と低迷しており、浮上の気配は感じられない。ソフトバンクと中日はチームとしてもここ数年新外国人の野手がほとんど戦力になっておらず、ソフトバンクはデスパイネ、中日はアルモンテとかつて在籍していた選手を再び獲得しているのもその苦しさを物語っている。今一度スカウティングを見直す必要がありそうだ。
総括してみると投手はそれなりに目立つ選手はいるものの、野手はやはり寂しい状況であることは間違いない。何とか後半戦に向けて巻き返しを見せる選手が出てくることを期待したい。(文・西尾典文)
●プロフィール
西尾典文 1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。