では一方の右投手はどうだろうか。同じ10年間にドラフト1位でプロ入りした右投手は54人だったが、成功基準に達した選手は以下の22人という結果となった。

今村猛(2009年広島1位):21勝36セーブ115ホールド
沢村拓一(2010年巨人1位):58勝77セーブ89ホールド ※
須田幸太(2010年横浜1位):16勝1セーブ37ホールド
武田翔太(2011年ソフトバンク1位):66勝2セーブ10ホールド
十亀剣(2011年西武1位):53勝3セーブ21ホールド
野村祐輔(2011年広島1位):80勝
菅野智之(2012年巨人1位):118勝
福谷浩司(2012年中日1位):24勝38セーブ53ホールド
石山泰稚(2012年ヤクルト1位):28勝85セーブ103ホールド
藤浪晋太郎(2012年阪神1位):62勝13ホールド ※
大谷翔平(2012年日本ハム1位):77勝1ホールド ※
増田達至(2012年西武1位):29勝187セーブ105ホールド
東浜巨(2012年ソフトバンク1位):68勝
大瀬良大地(2013年広島1位):78勝2セーブ24ホールド
杉浦稔大(2013年ヤクルト1位):25勝29セーブ1ホールド
石川歩(2013年ロッテ1位):76勝5ホールド
加治屋蓮(2013年ソフトバンク1位):8勝1セーブ52ホールド
吉田一将(2013年オリックス1位):18勝2セーブ55ホールド
山崎康晃(2014年DeNA1位):16勝225セーブ77ホールド
有原航平(2014年日本ハム1位):66勝2セーブ1ホールド ※
高橋光成(2014年西武1位):60勝
安楽智大(2014年楽天1位):15勝3セーブ40ホールド

 彼ら以外では松本裕樹(2014年ソフトバンク1位・12勝34ホールド)、矢崎拓也(2016年広島1位・7勝14セーブ19ホールド)、柳裕也(2016年中日1位・42勝)、今井達也(2016年西武1位・31勝)、山岡泰輔(2016年オリックス1位・42勝5ホールド)、佐々木千隼(2016年ロッテ1位・16勝1セーブ27ホールド)、鈴木博志(2017年中日・7勝18セーブ21ホールド)の7人が到達予備軍としてカウントできる。彼らを足せば29人で成功選手の割合は50%を少し超えた程度となり、左投手よりも右投手の方が成功確率は多少高いと言えそうだ。

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それでも左腕が貴重な理由