特に採るべきなのは、以下の栄養素だ。

・ たんぱく質
・ 良質の脂質
・ カルシウム
・ ビタミンD
・ 抗酸化物質
・ ビタミンやミネラル類
・ 食物繊維

 良質のたんぱく質は、血管壁を丈夫にし、ハリのある肌や髪の毛、引き締まった筋肉をつくってくれる。肉や魚介、卵、乳製品に含まれる動物性たんぱく質は、必須アミノ酸をバランスよく含むため、体内できちんとたんぱく質が合成される。豆、大豆製品、穀類などに含まれる植物性たんぱく質も、必須アミノ酸をバランスよく含むが、動物性よりは含有量が低い。とはいえ、脂質の含有量が低く、低カロリーなので、たくさん食べても脂肪がつく心配が少ない、更年期に嬉しいたんぱく質。植物性たんぱく質を摂るときは動物性のものと組み合わせるのがおすすめだ。

 いい脂質は、悪玉コレステロールを低下させ、血管を若々しく、栄養素の循環と代謝を活発にしてくれる。代表的なのが、あじ、いわし、さばなどの青魚に含まれるDHA、EPA。血液や血管を良好に保ち、脳の神経機能を高める働きもある。アマニ油や荏胡麻油などからEPA、DHA、α-リノレン酸などのオメガ3系の摂取も意識しよう。

 吸収のいいカルシウムは、骨粗しょう症の予防する効果がある。カルシウム吸収率の高さではトップクラスの牛乳や乳製品。発酵食品であるチーズやヨーグルトなら乳酸菌もとれて一石二鳥。牛乳に次いで吸収率がよいのが豆腐や高野豆腐などの大豆製品。たんぱく質やイソフラボン(抗酸化物質)も豊富なので、積極的に活用しよう。

 免疫力アップに効果があるのが、ビタミンD。不足しがちな栄養素だが、うなぎや小魚、ぶり、さんまなどの魚介類に豊富に含まれる。たんぱく質やDHA、EPAなども豊富なので、毎日摂取したい。きのこ類の中でビタミンD含有量が多いのはまいたけ。ただし、魚介類に比べると含有量はかなり低いので、上手に組み合わせたい。

 抗酸化物質は、老化の大敵、活性酸素を撃退しフレッシュな細胞を維持してくれる。大豆に含まれるポリフェノールの一種「イソフラボン」には抗酸化作用があるほか、女性ホルモンと似た働きで心身を健やかに調整する。緑黄色野菜や果物類にも、抗酸化物質が豊富に含まれている。たっぷり摂取して、活性酸素の影響を体内から除去しよう。

次のページ
塩分は減らす&積極的に排泄する