最後に、「紙1枚」の上段に記載した「何のために働くのか?」という問いに関する答えをまとめ、自分なりの表現で記入してください。ここは赤ペンでの記入を推奨していますが、他のプロセス同様、なければ黒ペンでも構いません。
記入スペースは限られていますが、だからこそ「煎じ詰めれば?」「結局のところ?」といった問いが自然と生まれ、端的かつ腑に落ちる表現で言語化できるようになっていきます。
書いている中でスッキリするような感覚、あるいは視界がクリアになるような心境が生まれてきたら……。
それこそが、会社の目的を自身の目的として取り込めた瞬間です。
今後この「紙1枚」が、仕事をしていくうえでの重要な判断基準として、パワフルに機能していきます。ブレずに、能動的に、主体性を発揮して働けるようになるはずです。
以上、これで「目的のジブンゴト化」が完了しました。
3つの手順に沿って「紙1枚」書くだけで、当初はポエムとしか感じなかった会社の言葉を、自分の業務に引き寄せて再解釈し、自身の言葉で言語化することが可能になります。
●浅田すぐる(あさだ・すぐる)
「1枚」ワークス株式会社代表取締役。「1枚」アカデミアプリンシパル。動画学習コミュニティ「イチラボ」主宰。作家・社会人教育のプロフェッショナル。名古屋市出身。旭丘高校、立命館大学卒。在学時はカナダ・ブリティッシュ・コロンビア大学留学。トヨタ自動車(株)入社後、海外営業部門に従事。同社の「紙1枚」仕事術を修得・実践。米国勤務などを経験したのち、(株)グロービスへの転職を経て、2012年に独立。現在は社会人教育のフィールドで、ビジネスパーソンの学習を支援。著書に『トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術』(サンマーク出版)、『早く読めて、忘れない、思考力が深まる 「紙1枚! 」読書法』(SBクリエイティブ) などがある。