※写真はイメージです(Getty Images)
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 著書累計50万部超の人気ビジネス書作家・浅田すぐる氏。かつてトヨタやグロービズで働いてきた浅田氏は、アウトプットによって、社内におけるマネジャー職の在り方や行動は変えていけると説く。特に、同氏の『トヨタで学んだ「紙1枚!」で考え抜く技術』にもあるとおり、トヨタパーソンは上部方針を一通り確認しつつ、最終的には自分の業務の方針を「紙1枚」に書き出してまとめていくスタイルは、マネジャー職であればまずチャレンジしてみたい手法だ。浅田氏の新著『あなたの「言語化」で部下が自ら動き出す 「紙1枚!」マネジメント』(朝日新聞出版)では、方針を自分なりに「書き出す」ことを通じて、部下をもつマネジャーが抱きがちな悩みを解消。その内容を、同著から一部を抜粋、再編集し、紹介する。

【図版】トヨタ流の「紙1枚」にまとめるスタイルはこちら

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【図1】主体性を発揮して働けるようになる「紙1枚」
【図1】主体性を発揮して働けるようになる「紙1枚」

「部下に主体的に働いてもらうために、まずは他ならぬ自分自身が、能動的に、主体的に、当事者意識を発揮して働いていく」を体現できる手法について、これから紹介していきます。図1に示した「紙1枚」に、緑・青・赤の3色のペンを使って記入していけばOKです。

 このシンプルな「紙1枚」は、私が提唱しているビジネススキル:「1枚」フレームワーク(R)を、今回の目的である「主体性を発揮して働けるようになる」を達成するためにカスタマイズしたものです。「1枚」フレームワークは、トヨタの社員が日々作成している資料を独自に研究し、その本質のみを抽出して、資料作成に限らず他の多くのビジネススキルに適用できるように体系化・手法化したものです。

 思考整理やコミュニケーション、マネジメント等々。およそビジネス書が扱うテーマであれば、ほぼ全てに応用が可能です。

 ここでは「1枚」フレームワークそのものについて学んでもらうことよりも、「1枚」フレームワークを「使うこと」の方に重きを置いているため、この手法の詳しい成立背景等については、最低限しか紙面を割きません。さらなる詳細は、『トヨタで学んだ「紙1枚!」で考え抜く技術』といった他の拙著を参照してください。

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「考え抜く」習慣を身につける