「自衛隊オタク」と呼ばれるほどの知識があった陸自候補生の犯行に、元隊員のぬぐいきれない「疑問」とは

　男は調べに対し、

「狙いは菊松1曹だった。八代3曹には殺意はなかった」

　などと供述しているという。

　前出のAさんは、事件を起こした男の行動に対し、改めて疑問を投げかける。

「自衛官候補生は、配属が決まるまでの3カ月は、何をするにもすべて上官の命令に従うものです。それは訓練だけではなく、共同生活でも同じです。射撃訓練では、ちょっとした動作まですべてが命令、合図で管理されています。どうして男は銃弾を勝手に詰めることができたのか。どう考えても理解できないんです」

(AERA dot.編集部　今西憲之）

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今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は３０年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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