皮下脂肪と内臓脂肪がつく部分のイメージ。内臓脂肪は内臓の隙間につく
皮下脂肪と内臓脂肪がつく部分のイメージ。内臓脂肪は内臓の隙間につく

ダイエットに成功してもリバウンドで元に戻ってしまうのは残念。肥満予防健康管理士・菅野観愛(かんの・みあ)さんは、「ダイエットの目標は体重を減らすことではなく、体脂肪を減らすこと」だと話す。筋肉をつけて体脂肪を減らすことができれば、基礎代謝が上がり、リバウンドしにくくなるという。菅野さんが監修し、重信初江さんが料理を担当した『やせない人がいないと話題のミア式 料理研究家がダイエット教室に通ってみたら、こんなにやせた!』(朝日新聞出版)から、体脂肪を効率的に減らす方法を抜粋して紹介する。

【写真】年齢は50歳だが体内年齢は20歳!菅野観愛さんはこちら

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 脂肪は、体にとっては備蓄エネルギーで、長時間栄養が入ってこないときに、最後の手段として燃やしてくれるものなんです。例えば山で遭難して食糧が尽きたとき、体はまず筋肉を分解してエネルギーを作り出します。それが限界にきて初めて脂肪を燃やす。つまり脂肪が燃えるのは最後なんです。

 これを逆手にとれば、効率的に脂肪を燃やすことができます。筋肉にとって高たんぱく質で低カロリーの食事で高栄養の状態を作れば、余分な脂肪から消費していく。だからミア式では植物性たんぱく質を摂取しながらのダイエットをおすすめしています。

■ダイエットしたいのは体重ではなく体脂肪率 

 意外と多いのが、隠れ肥満。女性の場合、体脂肪率が30%を超えていると、見た目が細くても肥満に分類されます。20%~25%が女性の標準ですが、25%くらいだと気が緩むとすぐ30%になってしまいます。リバウンドを防ぐために、体脂肪率22%以下を目指してダイエットをしましょう。

 脂肪は皮下脂肪・内臓脂肪の2種類。「皮下脂肪型肥満(洋梨型)」は、皮下脂肪は内臓脂肪に比べて燃焼しにくく、やせにくいのが特徴です。特に女性の体は、妊娠準備や妊娠期の子宮保護、授乳用のエネルギー源として積極的に皮下脂肪を蓄えようとします。

皮下脂肪型肥満(洋梨型)
皮下脂肪型肥満(洋梨型)

 逆に「内蔵脂肪型肥満(リンゴ型)」は、皮下脂肪に比べて燃焼しやすく、やせやすいのが特徴。カロリーの過剰摂取、脂肪や糖質、アルコールの過剰摂取・運動不足などで内臓のすき間につく脂肪が内蔵脂肪にあたります。

内蔵脂肪型肥満(リンゴ型)
内蔵脂肪型肥満(リンゴ型)
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女性は女性ホルモンの影響で皮下脂肪がつきやすくなる