ガーシー容疑者は今回の帰国直前まで、それまでと変わらない生活だったようだ。ガーシー容疑者の知人は、
「(ガーシー容疑者は)金曜日(6月2日)はメンテナンス中のSNSを今後どうやっていくかの打ち合わせなどをしていて、普通にしていましたよ」
と話している。
つまり、翌3日に急展開したとみられる。
ガーシー容疑者の突然の帰国、逮捕の背景についてある捜査関係者は、
「外務省が積極的に動いてくれたから」と話した。
外務省の関係者は、
「UAE当局はGPSやスマートフォンからガーシー容疑者がドバイのどこにいるのかを把握していました。ガーシー容疑者は自分の意思で帰国したのではなく、UEA側が『法律でここには滞在ができない』と示したからです。ガーシー容疑者はクレームをつけたそうですが、有無を言わさなかった。当局がガーシー容疑者の身柄を確保すると、そう時間をおかずにドバイの空港に連れて行き、飛行機に乗せたと聞いています。大使館員が飛行機に同乗したというのも急の連絡でした。警視庁の捜査員もドバイに行く時間がなかったようです」
と話し、
「ガーシー容疑者は、パスポートが失効しているのにビザがあるという不透明な状態で滞在を続けていたんです。国際手配については当初、所在に関する情報提供を求める『青切符』だったのが、身柄拘束を求める『赤切符』も出たことで、UAE当局も動いたのだと思います。友好国の日本が国際手配している人物が滞在し続けているというのは、UAEにとって政治的に芳しくないと判断したのでしょう。日本側もそういう交渉をしていました」
と打ち明けた。
今後、捜査はどのように進むのか。
元検事の落合洋司弁護士は、
「名誉棄損が常習的脅迫になり、それが国際手配で逮捕となる例はかなり珍しい。警察がかなり踏み込んだといえます。ガーシー容疑者は参院議員だったので、その影響力などを検討し、積極的に動いたと感じます」
と話した。