「EatWith」トップ画面
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「Feastly」トップ画面
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 FACEBOOK(フェイスブック)などのSNSで、気になった誰かの投稿をシェアするのはごく日常的なことになった。この「シェア」という文化だが、最近はリアルの世界でもいろいろとシェアするのが流行っているらしい。

 リアルの世界でのシェアとはどういうことか? 自分の家の空いている部屋を旅人に貸す、個人間で自転車やスクーターや車などの乗り物をシェアする、ペットの世話や家事などを代行する、などなど。海外では、これらの需要と供給のマッチングを可能にするサイトが次々と登場している。

 これらのサービスのうち、特に人気も高くサイト数も多いのが、個人で作った「料理」をシェアするというものだ。つまり、自分で作った料理を、自宅やオフィスで、食べたい人にふるまうという料理シェアリング。

 ギリシャの「クッキスト(Cookisto)」というサイトがブームの火付け役と言われており、アメリカのニューヨーク、ワシントンDC、サンフランシスコで展開する「フィーストリィ(Feastly)」や、パリでスタートした「クックニング(Cookening)」、バルセロナからスタートし、日本を含む世界150都市で展開している「イートウィズ(EatWith)」などが人気となっている。

 最終的にはリアルの世界で料理が提供されるとはいえ、これが実現できるのもネットが普及しているからこそと言える。招待も、メニュー内容の案内も、決済も、すべてSNS上で完結するのだ。

 サイトによって細かい部分は異なるが、おおまかな流れを説明しよう。まずは、好みの料理シェアリングサービスに会員登録する。基本的には無料のようだ。このとき、作る人か食べる人かを決める。もちろん両方でもOK。

 そして、料理を作って誰かに食べてもらいたい! という人は、まずサイト上に食事会のお知らせをアップ。日時やメニュー、人数、料金などを掲示する。メニューはもちろん、料金も作る人が自由に設定できるが、500円~5000円とけっこう幅広い。

 食べたい人はサイトから、行きたい食事会を探して申し込む。現在のところ、上記のサイトはいずれも英語とその国の言語のみだが、日本発のサービスもある。「キッチハイク(KitchHike)」では、日本がベースなので日本語サイトがあるのがうれしいところだ。ただし、世界各地の旅先で料理や、日本在住の外国人の料理を食べさせてもらったり、反対に海外からの旅行者に日本の料理を食べてもらったり、という結びつきがメインなので、作る人と食べる人とのやりとりは英語となる。

 ネット(SNS)とリアル(料理)をつなげることで、世界の人々とつながれるサービスとなるのだ。もしかしたら、海外の俳優や有名な歌手が、あなたの家の料理を食べに来る機会があるかもしれない。今後の展開が楽しみだ。