週刊朝日 2023年5月19日号より
週刊朝日 2023年5月19日号より
週刊朝日 2023年5月19日号より
週刊朝日 2023年5月19日号より

 ファンの要望もあり、「TUESDAY’S LOVE」は2009年8月にリリースされた「40周年記念ベストアルバム テーマ・ソング コレクション」に収録され、“再デビュー”を果たした。

 98年の週刊朝日編集部はどんな様子だったのだろうか。当時を知る60代の男性編集委員に話を聞いた。

 98年はバブル景気が崩壊した後の問題が色濃く残っていた時代であった。前年の97年には北海道拓殖銀行、山一証券、この年には日本長期信用銀行、日本債券信用銀行が破綻する金融危機が起きていた。日本経済はそれまでの勢いが一気に減速していた。

「バブル崩壊の影響は週刊朝日にはまだあまりなかったです。こういうCDが出せたのも影響が少なかった証しでしょうか。まだイケイケの感じがあり、いろいろなチャレンジをしていた時期でした」

 テレビCMも流していたそうだ。

「『TUESDAY’S LOVE』がバックに流れていました。当時は発行部数が45万部くらいあったと思います」

■忘年会にも参加 編集部で大合唱

 当時の森編集長からテーマソングをつくると聞き、ビリー・バンバンに頼んでいると知って、そんな人気アーティストに頼むことができるのかと驚いたという。

 前述のように、97年の忘年会には、ビリー・バンバンが招待され、テーマソングを何回も歌い、編集部員で合唱に。次第にみんなの声は大きくなり、近年にない盛り上がりとなったという。

「お兄さんの孝さんがウイスキーを飲みながら楽しそうに歌っていたのをよく覚えています。あれから25年ですか……」

 と少し感慨深げに話してくれた。

 この取材のために「TUESDAY’S LOVE」のCDを見つけだしてくれたもう一人の部員(60代女性)にも聞いた。

「部員全員にCDが配られました。今でも持っていましたね。CDの棚によく残っていたと思います。忘年会のときにビリー・バンバンが『白いブランコ』や『さよならをするために』などの持ち歌を披露してくれ、その続きで『TUESDAY’S LOVE』をみんなで歌いました。当時は雑誌が全盛期で編集部は活気がありましたね」

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